治療は短期間!歯が速く動く理由

 

歯って、10gの力でも動きます!

 

歯が動く反応は、加える力が強ければよく動くというわけではありません。

歯が動いている時には、歯の周りで古い骨が溶けたり、新しい骨が出来たり、様々な反応が起きています。

 

そして、実はたった10gの矯正力を加えただけでも歯は動きます。前歯で100~150g、奥歯で200~300g程度の時が最も効率よく移動することが解明されています。

この力を最適矯正力といいます。 歯によって、最適な力は違うのですね。

ラミネート

最適矯正力までは、力が大きくなるほど、歯の周りの反応が大きく進み、歯はよく動きます。

しかし、それを越してしまうと反応が悪くなり、かえって歯は動かなくなってきます。

なぜなら、「痛み止めをのむぐらい痛い!」という時は矯正力が強すぎて、歯の周囲の血管がつぶれてしまっている状態。

歯が動いていくために必要な酵素などが十分に供給されず、結果、歯が思うように動いてくれないのです。

 

動かしたい歯や動かしたくない歯の状態をチェックし、適切な力で歯の動きをコントロールしながら求めるポジションへ誘導することで、早い矯正が可能となりました。

 

「歯を早く動かすと歯が傷む」という誤解をお持ちの方もいるようです。実際には、適切な矯正力が働いて歯の移動反応がスムーズに起きれば、歯は速く動くものなのです。

 

病理組織学的に問題になるのは、過大な矯正力が長期にわたり加え続けられた場合なのです。(その時、歯の根がダメージを受けることもあります。)

私は、矯正治療とそれにともなう歯の周辺組織の反応についての研究に携わってきました。(九州大学に残っている時は、組織研に所属していました)安心しておまかせください。

 

 

 

矯正ミニ知識

歯に矯正力が加わると、部分的に骨が溶けてなくなり隙間が出来て、その部分に歯が移動します。

歯が移動した後の隙間に新しい骨が出来て埋めていきます。

こういう反応を繰り返して、歯が移動していくのです。

 

この反応の中で、骨を溶かす細胞(破骨細胞と言います)が出てきて骨を溶かして行くのです。

ところが、この破骨細胞と、歯の根っこを溶かす細胞(破歯細胞と言います)は、細胞内の核の数が異なるだけで基本的に同じ細胞なんです。

 

ですから、矯正力が強すぎて破骨細胞がいっぱい出現してしまうと、間違って骨ではなく歯の根っこを溶かしてしまうこともあるのです。

矯正力を加えるときに、破骨細胞を必要以上に呼び出してしまうような過大な矯正力を加えないように注意することはとても大切です。

 

また、矯正治療のときには様々な力(矯正力)をかけますが、最適矯正力というものよりも力が小さくても大きくても、歯の移動距離(すなわち歯の動き)は悪くなることが分かっています。

力が大きければ、強ければ、歯がいっぱい動くという簡単なものではありません。

 

いかにして、この最適矯正力に近い力をかけることが出来るか!?が矯正治療における歯の動くスピードを決めるのです。

 

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